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「AWSの勉強を始めようと本屋に行ったら、種類が多すぎて何を買えばいいか分からなかった」
「評判が良いと聞いて買ってみたけど、難しすぎて序盤で挫折してしまった」
「CLF対策本を買ったら、次はSAA対策で別の本が必要と知り、結局3冊も出費してしまった…」
こういった書籍選びの失敗は、AWSを学ぼうとする初心者に本当によくある話です。
私はWeb系開発20年以上・現役エンジニアリングマネージャー(EM)として、AWS全資格を保有し、プログラミングスクールでAWS講師も担当してきました。その経験をもとに、「まずこの5冊を、この順で読めばいい」と自信を持って推薦できる書籍を厳選しました。
書籍選びで時間とお金を無駄にしたくない方は、ぜひ参考にしてください。
書籍選びで失敗する3つのパターン
まず、AWS書籍選びでよくある失敗パターンを押さえておきましょう。これを知っているだけで、無駄な出費と挫折を防げます。
失敗①:レベルが合っていない本を選ぶ
AWSの書籍は「入門書」と「実践書」が混在しています。クラウド未経験の方がいきなり設計・構築系の本を読んでも、前提知識がなくて理解できません。まず自分の現在地を確認することが先決です。
失敗②:試験対策本だけで終わらせる
CLFやSAAの試験対策本は「試験に合格する」ための本であり、「実際にAWSを使いこなす」ための本ではありません。試験合格後に「何もできない」状態になる人が多いのはこのためです。
失敗③:目的なく本を増やしすぎる
「この本も良さそう」「あの本も評判良い」と積読が増えるパターン。書籍は多ければ良いわけではなく、1冊をしっかり活用する方が圧倒的に成果につながります。
私が書籍を選ぶ3つの基準
上記の失敗を踏まえ、私が書籍を選ぶときに重視するポイントを3つお伝えします。
① 今の自分のレベルに合っているか
クラウド未経験なら「概念を丁寧に説明している入門書」が最初の1冊。ある程度AWSに触れたことがあるなら「実践寄りの設計書」へ進む。レベルを無視した書籍選びは挫折の元です。
② 目的(試験合格 or 実務力向上)が一致しているか
試験に合格したいなら試験対策本。実務でAWSを使えるようになりたいなら構築・設計本。目的がぶれると、どちらも中途半端になります。
③ 読んだ後に「手を動かせる」設計になっているか
知識のインプットだけで終わる本は、実力として定着しにくいです。手順・コマンド・図解が豊富で、読みながら実際に操作できる本が理想です。
【書籍1】まずAWSの全体像をつかむ入門書
📚 『図解即戦力 Amazon Web Servicesのしくみと技術がこれ1冊でしっかりわかる教科書』(技術評論社)
こんな人におすすめ:クラウド・AWSが初めての方。まず「AWSって何なのか」を理解したい方。
AWSには200以上のサービスが存在します。最初からすべてを覚えようとすると確実に挫折します。この書籍の特徴は、「AWSで何ができるのか」という全体像を図解を使って分かりやすく解説している点です。難解な専門用語も丁寧に説明されており、クラウド初経験の方でも読み進めやすい構成になっています。
まずAWSの「地図」を頭に入れることで、その後の学習で迷子になるリスクを大幅に減らせます。CLF試験対策を始める前に読むと、理解の速度が格段に上がります。
AWSの勉強を始めたとき、私はいきなり試験問題集から入ってしまいました。当然、サービスの概念が全くつかめず挫折しかけました。そのあとこの本に出会い、全体像を先に理解することの重要性を痛感しました。「順番が大事」と口を酸っぱくして言っているのは、自分が遠回りをしたからです。初めてAWSに触れる受講生には、必ずこの本を最初の1冊として渡します。「なぜVPCがいるのか」「S3とEBSの違いは何か」を図解で直感的に理解してから操作に入るのとそうでないのでは、その後の理解速度が体感で2倍は違う。全体像の地図を持ってから旅に出る、その感覚です。
【書籍2】手を動かして身につけるハンズオン本
📚 『Amazon Web Services 基礎からのネットワーク&サーバー構築 改訂4版』(翔泳社)
こんな人におすすめ:実際にAWSを操作してみたい方。インフラの基礎を体で覚えたい方。
AWSで最初に覚えるべき概念の一つが「ネットワーク(VPC)」と「サーバー(EC2)」です。この書籍は、VPCの構築からEC2インスタンスの起動・Webサーバーの設定まで、実際の手順を丁寧に解説したハンズオン本です。
「読んで分かった気になる」のではなく、「手を動かして動く環境を作れた」という体験が、AWSの理解を本物にします。AWSには無料利用枠(Free Tier)があるので、この書籍の手順を試すのに追加コストはほぼかかりません。
書籍1で全体像を把握した後、この本でハンズオンを経験すると、CLF・SAA試験の内容が「実際に触ったことがある」として腑に落ちやすくなります。試験対策と実務力の両方を底上げしてくれる一石二鳥の1冊です。
AWSを教え始めてわかったのは、「頭でわかる」と「手でわかる」は全然違うということ。この本を渡して「とにかく手を動かして」と伝えると、翌週から受講生の質問の質が変わります。概念の話より「動かしたらエラーが出た」という話になる。その変化が、理解が深まっているサインです。AWSの無料利用枠を使えば、この本の手順はほぼ追加費用なしで試せます。環境構築を1回やり切った人は、確実に次のステップへ進んでいます。
【書籍3】CLF(クラウドプラクティショナー)試験対策本
📚 『徹底攻略 AWS認定 クラウドプラクティショナー教科書 第2版[CLF-C02]対応』(インプレス)
こんな人におすすめ:CLF試験の合格を目指している方。試験範囲を体系的に押さえたい方。
CLFの試験対策本の中で、私が最初の1冊として最もおすすめするのがこの書籍です。現行試験バージョン(CLF-C02)に対応しており、試験範囲を満遍なく網羅した模擬問題と丁寧な解説が特徴です。
CLF試験の合格ラインは1,000点満点中700点。「なんとなく知っている」ではなく、「各サービスの用途と違いを説明できる」レベルが求められます。この書籍の模擬問題を繰り返し解き、解説で知識の穴を埋めていく学習が最も効率的です。
CLFは「暗記」で突破しようとすると後々きつくなります。この本の模擬問題を解くとき、私が意識したのは「なぜこの答えか」を説明できるかどうか。正解したかどうかより、説明できるかどうかが本物の理解かどうかの基準です。実際、私自身のCLF受験スコアは900点台でしたが、試験前の詰め込みより「理解して説明できる」練習を積んだことが効いていたと思います。この本の模擬問題を2〜3周して「全問説明できる」状態を作れば、合格圏は十分届きます。
CLFの勉強法について詳しくは、こちらの記事もご覧ください:【最短合格】AWS CLF勉強法|全資格保有・現役EMが教える合格ルート
【書籍4】SAA(ソリューションアーキテクト-アソシエイト)試験対策本
📚 『AWS認定資格試験テキスト AWS認定ソリューションアーキテクト-アソシエイト 改訂第3版』(SBクリエイティブ)
こんな人におすすめ:CLFに合格してSAAに挑戦する方。AWSの設計・構成力を試験で証明したい方。
CLFの次に挑戦する資格として、多くのエンジニアが目指すのがSAA(Solutions Architect – Associate)です。CLFが「AWSを広く浅く知っている」ことを証明するのに対し、SAAは「AWSで適切なシステム設計ができる」ことを証明する資格です。
この書籍はSAA試験の定番テキストです。各AWSサービスの特徴と使い分け、コスト最適化・可用性・セキュリティの設計原則など、実務でも直結する知識が体系的に整理されています。CLF合格後、1〜2ヶ月の学習でSAA合格を目指せます。
SAA(SAA-C03)の合格ラインは720点。CLFより設計寄りの問題が増え、単純暗記では太刀打ちできません。私がSAAを取得したのは2021年ですが、この本の改訂版(第3版)は最新試験バージョンに対応しており、内容の網羅性は今も業界トップクラスです。勉強するうえで意識してほしいのは、CLFは「知っている」を問う試験、SAAは「判断できる」を問う試験だということ。各サービスの解説を読むとき、「どんなユースケースでこれを選ぶか」を常に問いながら読む。それだけで、試験勉強が実務力向上の時間にもなります。
【書籍5】実務で使えるAWSアーキテクチャ設計本
📚 『Amazon Web Services パターン別構築・運用ガイド 改訂第2版』(NRIネットコム・SBクリエイティブ)
こんな人におすすめ:資格取得後に実務力を高めたい方。AWSで実際のシステムをどう作るか学びたい方。
試験対策本で知識を身につけたら、次は「現場で使えるアーキテクチャ設計力」を鍛える段階です。この書籍は、Webサービス・バッチ処理・データ分析など、実際のビジネスユースケース別にAWS構成パターンを解説した実践書です。
「高可用性の実現方法」「コストを抑えたストレージ設計」「セキュアなネットワーク構成」など、現役エンジニアが日常的に直面する設計課題への答えが豊富な図解とともに解説されています。SAA取得後に読むと、試験で学んだ知識と実務がつながり、「なぜそう設計するのか」が深く理解できます。
チームのアーキテクチャ設計MTGで「なぜこの構成にするのか」を説明するとき、この本の図解が脳内に浮かびます。設計パターンに名前がついているので、「高可用性パターンで行きましょう」と言うだけで共通認識が取れる。言語化の教科書として今も手元に置いています。「AWSで設計できます」と自信を持って言えるようになるための最後のピースが、この本です。サービスを知っている段階から、「なぜその構成にするのか」を説明できる段階へ。EMとして、チームに入ってほしいエンジニア像がここにあります。
5冊の読む順番まとめ
最後に、この5冊をどの順番で読むべきかをレベル別にまとめます。
AWSが完全初めての方
書籍1(全体像)→ 書籍2(ハンズオン)→ 書籍3(CLF対策)の順がおすすめです。まず「AWSとは何か」を理解してから手を動かし、試験で知識を確認・定着させる流れです。CLFに合格したら書籍4(SAA対策)へ進みましょう。
クラウドの基礎はあるがAWSは初めての方
書籍2(ハンズオン)→ 書籍3(CLF対策)の順で進めると効率的です。基礎知識があれば書籍1はさっと流し読みで十分。すぐに手を動かす方が理解が早まります。
CLF合格済み・SAAを目指す方
書籍4(SAA対策)→ 書籍5(設計実践)の順で進めましょう。SAAの知識を試験で証明しながら、実務設計力も同時に高めていくことで、転職・昇格への道が開けます。
まとめ:1冊ずつ確実に進めよう
今回紹介した5冊をまとめます。
| 書籍 | 目的 | 読むタイミング |
|---|---|---|
| ① 図解即戦力 AWSのしくみと技術 | 全体像の把握 | 学習スタート時 |
| ② AWS基礎からのネットワーク&サーバー構築 | ハンズオン実践 | 全体像把握の後 |
| ③ 徹底攻略 CLF教科書 | CLF試験対策 | CLF受験前 |
| ④ AWS認定テキスト SAA 改訂第3版 | SAA試験対策 | CLF合格後 |
| ⑤ パターン別構築・運用ガイド 改訂第2版 | 実務設計力 | SAA合格後 |
書籍は「たくさん持つこと」ではなく「1冊を使い切ること」が大切です。まず1冊目を選んで読み切り、次の1冊へ進む。このシンプルなサイクルを続けることが、AWSマスターへの最短ルートです。
未経験からAWSエンジニアを目指す方向けの全体ロードマップは、こちらの記事で詳しく解説しています:【完全版】未経験からAWSエンジニアへのロードマップ
書籍学習と並行して試験対策を進めたい方は、こちらも参考にしてください:【最短合格】AWS CLF勉強法|全資格保有・現役EMが教える合格ルート


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