この記事には広告(アフィリエイトリンク)が含まれます。
「CLFは取ったけど、次は何をすればいい?」という方へ
AWS Certified Cloud Practitioner(CLF)に合格して一息ついたものの、「次は何を取ればいいのか」「SAAって聞くけど、CLFよりどれくらい難しいのか」――そんな疑問を持っていませんか。
結論からお伝えすると、次に目指すべきはAWS Certified Solutions Architect – Associate(SAA)です。CLFが「AWSの全体像を知っている」ことを問う試験だったのに対し、SAAは「実際にAWS上でシステムを設計できるか」を問う、エンジニアとしての評価に直結する資格です。
この記事では、AWS全12資格を取得し、現在もエンジニアリングマネージャとしてAWSを実務で扱っている私(yzak)が、CLF合格者がSAAに最短で合格するためのルートを解説します。
筆者について
AWS全12資格保有(2021年取得)。Solutions Architect – Professional は2019年・2022年・2025年と継続更新中。現役EM(エンジニアリングマネージャ)として、AWS上で動くサービスの開発組織を運営。プログラミングスクールでAWSのインストラクターも担当。
私自身、業務でAWSを扱う機会が増えてきたタイミングでSAA受験を決めました。実務経験があった分、学習期間は2〜3週間ほどと短めで済みましたが、それでも普段の業務では触らないサービス(VPCの詳細設定など)で苦戦したのを覚えています。実務経験があっても、試験範囲を体系的に総ざらいする工程は省略できないというのが実感です。
SAAとは|CLFとの違いをサクッと理解する
SAAは、AWS認定資格のAssociateレベル5種類の中で最も受験者が多い、事実上の「本命資格」です。
| 正式名称 | AWS Certified Solutions Architect – Associate(ソリューションアーキテクト-アソシエイト) |
| 試験コード | SAA-C03(2022年8月30日以降の現行版) |
| 受験料 | 150 USD(為替レートにより変動、目安2万円台前半) |
| 試験時間 | 130分 |
| 問題数 | 65問(うち50問が採点対象、15問は採点に影響しない調査問題) |
| 形式 | 選択式・複数選択式 |
| 合格ライン | 1000点満点中 720点 |
| 出題分野 | セキュリティに強い設計/弾力性のある設計/高性能アーキテクチャの設計/コスト最適化されたアーキテクチャの設計、の4分野 |
| 受験方法 | テストセンター or オンライン受験 |
| 有効期限 | 3年 |
CLFとの決定的な違いは、問題の性質です。CLFは「知っているかどうか」を問う一問一答に近い形式でしたが、SAAは「架空の会社の要件」が長文で提示され、その要件に最も適したAWSサービスの組み合わせを選ぶシナリオ問題が中心になります。
「暗記量が増える」だけでなく、「設計思考への切り替え」が必要になるのがSAAの本質的な難しさです。
全12資格保有者が選ぶ|SAA最短合格の3ステップ
CLFと同じ勉強法をそのまま延長しても、SAAでは通用しません。私が資格取得と講師経験の両方から見出した、SAA向けの勝ちパターンを紹介します。
3ステップ合計の目安時間は40〜60時間。実務でAWSに触れている人は短めに、未経験に近い人は長めに見積もってください。平日1〜2時間のペースなら、およそ1〜1.5ヶ月が目安です。
ステップ1:主要サービスをハンズオンで動かす(15〜20時間)
SAAで最初につまずくのは、「サービス名は知っているが、実際に触ったことがない」状態で問題演習に入ってしまうことです。CLFは座学だけでも合格できましたが、SAAはシナリオ問題が中心のため、手を動かした経験がないと選択肢の違いが体感できません。
まずは動画講座で全体を掴みつつ、AWS公式の無料ハンズオン(AWS Skill Builder内の基礎コース)でEC2・S3・VPC・RDSあたりは実際に触っておくのがおすすめです。
おすすめ教材1:Udemy「【SAA-C03版】これだけでOK! AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト試験突破講座」
Udemyで探す(提携リンク)
CLF対策で紹介した「これだけでOK!」シリーズのSAA版。1000ページ超のスライドと40以上のサービスのハンズオン、模擬試験3回分が収録された網羅型講座。通常価格は高めですが、Udemyのセール時期(1,500〜2,500円程度)を狙うのが鉄則です。
私が最初に手を動かしたのもEC2とVPCでした。実際にサブネットを切って構成してみると、セキュリティグループとNACLの違いが、テキストで読んでいた時よりもずっと具体的に腹落ちしました。「言葉としては知っている」と「手を動かして理解している」の差は、シナリオ問題を解くときに如実に表れます。
ステップ2:書籍で知識を体系化する(15〜25時間)
ハンズオンで感覚を掴んだら、書籍で知識を整理します。CLFの教科書と同じ出版社(インプレス)から出ているSAA版が、章構成・図解のクオリティともに安定しておすすめです。
おすすめ書籍1:『徹底攻略 AWS認定 ソリューションアーキテクト – アソシエイト教科書 第3版[SAA-C03]対応』
Amazonで見る
CLF教科書と同シリーズのSAA版定番テキスト。SAA-C03の新試験範囲に対応済みで、重要語句が色分けされているなど、初読でも要点を掴みやすい構成。
おすすめ書籍2:『AWS認定ソリューションアーキテクト-アソシエイト問題集 第2版』(SAA-C03対応)
Amazonで見る
知識のインプットが済んだら、この問題集でアウトプットに転換します。CLFのときと同様、「正解した問題も、なぜ他の選択肢が誤りなのか」を説明できるかを確認しながら解き進めるのが鉄則です。必ず「第2版(SAA-C03対応)」を選んでください——旧版(初版)はSAA-C02時代の内容で試験範囲が古いため注意が必要です。
ステップ3:模擬試験で「シナリオ慣れ」を作る(10〜15時間)
SAAで最も重要なのがこのステップです。シナリオ問題は場数を踏むことでしか慣れません。書籍付属の問題やUdemyの模擬試験を、時間を計って本番同様の緊張感で解きましょう。
合格ラインは720点ですが、模擬試験で安定して800点以上取れる状態になってから本番に臨むと安心です。
私の場合、模擬試験は60点台からスタートしましたが、間違えた問題の解説を繰り返し読み込むことで、本番前には800点台まで着実にスコアが上がっていきました。本番はテストセンターで受験し、事前の模擬試験の積み重ねもあって、思っていたより落ち着いて解答できたのを覚えています。
現役EM・講師として見えた、SAAでつまずくポイント
プログラミングスクールでAWSを教えていて、SAAで受講者が必ずと言っていいほど迷うポイントが3つあります。
つまずき1:似たサービスの「使い分け」が判断できない
- ALB(Application Load Balancer)とNLB(Network Load Balancer):レイヤーの違い(L7 vs L4)で使い分けるが、混同しやすい
- RDS Multi-AZとRead Replica:Multi-AZは可用性目的、Read Replicaは性能(読み取り負荷分散)目的という目的の違いが理解できていないと選択を誤る
- S3のストレージクラス:Standard、IA、Glacierなど、アクセス頻度とコストのトレードオフで選ぶという軸を持たないと丸暗記になる
対策:サービス名を単体で覚えるのではなく、必ず「何の課題を解決するために存在するのか」とセットで覚えること。CLFのときの「目的ベースで覚える」の応用です。
つまずき2:長文のシナリオ問題で時間切れになる
130分で65問(実質50問が採点対象)とはいえ、シナリオ文が長く、読解に時間を取られて後半で時間切れになる受験者が多く見られます。
対策:模擬試験を解く段階から、1問あたり2分を目安に区切る練習をしておく。わからない問題は一旦フラグを立てて後回しにし、確実に解ける問題から埋めていく戦略も有効です。
つまずき3:コスト最適化の問題で「安ければ正解」と誤解する
出題分野の1つ「コスト最適化されたアーキテクチャの設計」では、単純に一番安い構成を選ぶと不正解になるケースが多発します。
対策:問題文の要件(可用性・パフォーマンス等)を満たした上での最安構成が問われている、という前提を常に意識すること。要件を満たさない安さは、SAAの世界では「不正解」です。
合格後のキャリア展望|次のステップは実務かDVA/SOAへ
SAAに合格すると、エンジニアとしての設計スキルの証明になり、転職市場でも評価されやすくなります。
次のステップは2方向あります。
- 開発寄りのキャリアなら:AWS Certified Developer – Associate(DVA)。Lambda・DynamoDB・API Gatewayなど、アプリケーション開発に近いサービスを深掘りする資格です。
- 運用寄りのキャリアなら:AWS Certified CloudOps Engineer – Associate(旧SysOps Administrator、試験コードSOA-C03)。2025年9月に名称変更されましたが、試験内容の系統は運用・監視領域のままです。
いずれも、SAAで身につけた「AWS全体を俯瞰する設計視点」が土台になるため、SAA合格後であれば比較的スムーズに学習を進められます。
未経験からのキャリア形成という観点では、未経験からAWSエンジニアになるための完全ロードマップも参考にしてください。
まとめ|SAAは「設計思考への切り替え」が最短ルートの鍵
最後にポイントを整理します。
- SAAはCLFと違い、シナリオ問題を通じて設計思考が問われる試験
- 学習はハンズオン → 書籍でのインプット → 模擬試験でのシナリオ慣れの順が王道
- 似たサービスは「何の課題を解決するために存在するか」とセットで覚える
- コスト最適化の問題は「要件を満たした上での最安構成」が正解という前提を忘れない
- 合格後はキャリアの方向性に応じてDVA(開発)かCloudOps Engineer Associate(運用、旧SOA)へ
CLFからSAAへのステップアップは、AWSエンジニアとしての評価が一段階上がる分岐点です。この記事が、最短ルートでの合格の助けになれば嬉しいです。
私自身、SAA合格後も学習の勢いが止まらず、DVA・SOA(現CloudOps Engineer Associate)・Professionalへと継続的にステップアップしていきました。振り返ってみると、SAAで「設計思考」が身についたことで、その後の学習習慣そのものが定着したように思います。

コメント